思っている。祈っている。
高校のとき、共にファンだった大沢誉志幸さんのライブを一緒に観に行き(サボって)
あの曲がいい、この曲がいいと、盛り上がっていた友人73ちゃん(仮名)。 お盆帰省したときに偶然再会しておりました。 ![]() かつての秋北バスのバスターミナル。 かつて人々で溢れていた場所には寂寥感だけで、帰ろうとしたそのとき。 出口で会った子連れの女性。 違っていたら謝ればいい、とすれ違いざまに呼びかけた。 「73ちゃん!?」 「!あねちゃん!?」 私たち以外、誰もいないターミナルで、ほぼ10年ぶりの再会を喜んだ。 彼女は先月お母様を亡くし、私は間も無く母の一周忌だと短く伝えあい、 「声かけてくれてありがとう!」と笑って別れた。 彼女と再会するのは、みどりの窓口やバスターミナルで行きずりに偶然に、がほとんど。 既にお父様を見送っていた彼女は、帰る家に待つ人はいなくなってしまったのだ。 そして、母の一周忌の帰省の折。 新聞のお悔やみ欄に喪主な彼女の名前を見つけた。 また偶然の再会。 うん。行くよ。お母様を一緒に見送ろうね。 台風の後追いしながらようやく到着。 ![]() 淹れたてのフレンチローストはどしんと濃く、 りんごのシブーストが運転疲れを癒してくれる。 ![]() 黒衣に羽織りものの私を見つけた子どもらが マツコ、マツコだとささやく声が聞こえてくるが こんな風に人々が集まりさざめく場所が、 寂れて行くこの街にできて、良かったなと苦めなコーヒーを飲んだ。 見送りの会場へ着くと、天気雨に反射して、大きな虹がかかっていた。 出迎えてくれた73ちゃんに 「虹が出てるよ、お母様が会わせてくれたね」 大変だったであろう彼女の肩に触れ、声をかけて室内へ向かうと、 彼女の友人で来ていたのは私ひとりだけだった。 葬儀は滞りなく進み、スポーツが得意で、 さばさばとキップの良かった彼女のお母様に、お世話になった感謝を伝えた。 最後に導師さまの法話があった。 故人は 人生の時どきで、家族の平安を思い、家族の平安を祈っていました。 伴侶が先立ち、子どもらが巣立ち、孫が生まれて その折々に、ひとりで暮らしながらもその平安を思い、その平安を祈っておられた。 それは、亡くなられた今も、変わることはなく、思い、祈っておられるのです。 涙が落ちた。 お母様をひとりきりで行かせてしまったという思いでいっぱいの、 彼女と妹さんの気持ちに寄り添ってくれたのでした。 自らの母の一周忌でも泣かなかった私だが、導師さまの穏やかなことばは 私の思いにも寄り添ってくれて、涙が止まりませんでした… またいつか偶然会おうねと、 いつものように彼女へ声がけして 見上げた空。 よろしかったらぽちっとな☆φ(;_;)サミシイ ![]() にほんブログ村 |