なりわい,とその人は言った。
高倉健さんが亡くなって「いた」という報道のあった週でした・・・
全盛期以降を知る私たち世代にとっては,寡作かつ佳作に主演される名優さんというイメージです。 ![]() NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」取材班が密着したという 2パターンの健さん特集がありました。 昨夜は本放送のメイキング,今朝は本放送の再放送。 なにげなく見始めた映像に引き込まれ,目が離せなくなりました。 ![]() 「天は我々を見放した」という台詞(by 北大路欣也)は 映画を見ていない小学生の私たちのなかでも流行っていましたが, それが八甲田山現地で3年にも及ぶ撮影が行われていたものだと,この日初めて知りました。 ![]() 現場では椅子に座ることなく,ずっと立ち続けているという健さんは 現地の子たちにもきさくに話しかける優しさを持ち合わせていて, ![]() 小林稔侍さんがインタビューの中で, 健さんの自室には,5歳くらいの少年と3歳くらいの少女が手をつないで海を眺める後姿の絵が飾られており, それを見たら胸がいっぱいになり絵のことは何も言えなくなってしまったと言葉を詰まらせていました。 ![]() 若いころの任侠映画での鋭い眼光に熱狂した日本の男性たち。 でも 健さんの思いは違ったものだったのでした。 ![]() ![]() ![]() ![]() 俳優業は糊口をしのぐために始めたもので, 1年に10本主演という過密撮影に終止符を打ち, 独立後は数年に1本というペースで 自ら納得のいく作品にしか主演しなくなった彼は 本番は常に1度だけ。 自分には厳しすぎるほど孤高の道を歩みながらも,他人にはやさしい人だったのでした。 ![]() 「プロフェッショナルとは」の問いに 「なりわい だね」 と。 何十年も一人ぼっちでみずからと向き合い続けてきた人の言葉は とても重いものなのでした。 よろしかったらぽちっとな☆φ(^o^) ![]() にほんブログ村 |